人生はロングドライブ

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素直になれなくて

youtu.be

僕はいいオッサンだから80,90年代の洋楽が好きだ。
Chicago(シカゴ)というバンドの「Hard to say I'm sorry」という曲がある。そのまま訳せば「ゴメンって言いうのは難しい」なんだけど、日本でのタイトルは「素直になれなくて」。こういう和訳のセンスって素晴らしいよね。


ごめんと言いたいけど言えない、相手のことが大好きでサッサと謝っちまえばいいんだけど、そんな僕も分かってほしい、そんなもどかしい気持ちを日本語で「素直になれなくて」とバシッと表現したレコード会社は偉い。


この頃の洋楽って、今と違って基本、日本語のタイトルをつけることになっていたと思う。そこがレコード会社や翻訳家の腕の見せ所だった。オリジナルの内容を繊細に感じながらもキャッチーなタイトルをつけることが求められていた。


ビリージョエルの「 Just the Way You Are」なんかもそうかな。そのまま訳せば「ありのままの君」みたいな感じなんだろうけど、邦題は「素顔のままで」。うーん、抜群でやんすよね。


それからポリスの「Every Breath You Take」、これはスゴイです。訳せば「君が息をするたびに」ですが、邦題は「見つめていたい」。君のすべてが好き、君が何をするのも好き、そんな切実な歌詞をバシーンと一言で言い切るセンス、すばらしいよね。


逆にイマイチなのもある。WHAM! (ワム!)の 「WAKE ME UP BEFORE YOU GO-GO」、直訳すれば「出かける前に起こして」なんだけど邦題は「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」、うーん、雰囲気はわかるけどね―微妙。。。ちょっとやりすぎかな、WHAM! (ワム!)本人はどう思うんだろうね。

こういうのは英語を和訳するときのギャップという話だけではなく、僕らの日常にも通じるものがある。会社でもそう、会議で発せられた誰かさんの言葉をどう理解するかは人それぞれ。発言者の真意や意図をくみ取ってもらえるかは、受け取った人による。

 

だから発信者は色んな工夫を凝らす、それがプレゼンテーションってやつね。どんだけ自分の考えを相手にくみ取ってもらうか努力をするわけだ。「素直になれなくて」や「見つめていたい」みたいにココロの琴線に触れるような伝え方をできるかできないかは発信者しだい。

 

僕らはよく相手に対して「わかってないねー」みたいなことを言いがちだけど、わからすことができてないのは自分の責任だ。相手に伝わるような表現ができていない自分に問題がある、そう考えることで先に進むことができる。

先にあげた邦題だって、単に英語を和訳することだけでなく、同じ日本語であってもどうやって相手に伝えるか考え抜いた結果なんだよね。こんな雑文を書いていてよくそんなこと言えるよなと思われるかもしれないが、僕も追及していきたいと思う。

ちなみにChicago(シカゴ)の「素直になれなくて」、これ聞くと自分もそうだよなと思ってしまう。。奥さんなんかに対してもいつも「なんでわかってくれないの」、ふつー「わかるでしょ」みたいな感じで接してしまう。これって近い関係だからこそ甘えているんだけど、わかっていてもなかなかできない。こういう年寄りって多いから気をつけないとねー。

それにしても、やっぱり言葉って面白い。はてなブログの「思いは言葉に」というのもいい表現だと思う。簡単そうで簡単でないことって世の中にたくさんある、だからこそ人生って難しいし、楽しいんだと思う!ブログ書いている人はわかるよね、たくさん楽しみましょー。