サラリーマンだから飲み会は日常茶飯事。サラリーマンでなくても飲み会は日常茶飯事だろうが、サラリーマンならではの飲み会事情もある。
仕事終わりに同僚と一杯、上司に誘われお付き合い、期初や期末のイベントごと、取引会社や関係会社と懇親会、顧客に対するご接待、などなど。
お気楽な飲み会はいいが、フォーマルな飲み会になればなるほど面倒くさい。それなりの所作が必要だし、相手にあわせて会話も考えなきゃいけない。いい大人、いい社会人としてそれなりの対応をしなければならない、よっぽど普段の仕事の方がまし。
上司に誘われお付き合いも日常茶飯事。これは上司によるところが大きいが、やはりそれなりの所作がいる。打ち解けた感じで話をしながら、上司へのリスペクトを時々会話に挟んでおく。こちらは仕事の延長線。
こういった飲み会は若い人からしてみても面倒この上ないと思うが、意外と上司に誘われるのを待っている子たちも多い。上司とのコミュニケーションでよく思われたい、そんな場に自分だけがいないと仲間外れにされる、そんな打算も働いているらしい。みんな会社に入ってしまうと立派なサラリーマンになるのだね。あー恐ろしい。
オッサンからしてみたら、若い子を誘うのはそれなりに気を使う。つまらない飲み会だったと思われたらどうしよう、なんて仕事以上に気を使う。お会計もそれなりに払わなきゃいけないから、フツーの居酒屋でもお支払いはそれなりになる。
いまは昔と違って社内の飲み会で接待費が使えることはない。当たり前だと思うだろうが、平成な時代までは結構使えていた。見方によってはいい時代だったかもしれないが、当然ながら問題を起こす奴らも一定数出現して、うちの会社では根絶されている。
取引先にご馳走になることもある。そういうのが大好きな輩もいるが、こういうのはキチンとお返ししないといけない。そうしないと対等な関係にならないというか、結局は相手にバカにされてしまうからだ。こういうことはちゃんとわからないとね。
ちなみにうちの会社では接待する時だけでなく、接待される時も事前申請が必要になった。どんだけ節操のない奴らが多いということか。まったく、飯ぐらい自分の金で行けよと思う。
だからなのか、オッサン同士の飲み会になると途端にみなケチンボになる。居酒屋チェーンを指定されたりするとがっくりだが、意外と飲めれば何処でもいいという人間が多い。
それもたまにはいい、部下と飲むときに余計に払うのもいい。だけどいい歳したオッサンだから、気兼ねなくオッサンだけで飲むときくらいはそれなりの店でそれなりに旨いものを食べたい。
そうなると、そういう価値観の人間と一緒に行くことになる。お金に余裕があるわけではないけど、変な二次会に行かなければいいだけの話。その分を一次会に費やせば十分に旨いものを食べることができる。
サラリーマンって気を使う。いろんな価値観の人がいるんだけど、サラリーマンはこうあるべき的な雰囲気がベースにある。さっき言ったように飲めれば店はどこでもいいとか、二次会に行かねばならないとか。どうしても、それに合わせてしまう自分がいる。
でも最近は歳も歳だから、二次会にはいかない。そしてできるだけフォーマルな飲み会以外は気心の知れた人とそれなりの店で飲むことを優先している。だってその方が楽しいもの。冷凍の枝豆に揚げ物じゃなくて、美味しいイタリアンでワインとか飲みたいもの。
こういうことができるのも現役で仕事をしているうちかもしれない。年金生活になるとこうはいかない。だから行けるうちに行く、今のうちに行く、そうしよう。
そして価値観の合わない飲み会にはできるだけ付き合わない、これは定年後に向けたトレーニングでもある。行かなきゃ相手に悪いとか、ノリが悪いと思われたくないとか考えがちだが、遅かれ早かれそういうしきたりからは卒業するのだもの。その準備を進めなきゃね。サラリーマンって難しいのよさー。