ゴールデンウイークのひとりドライブ旅。自分のクルマ、BMW M440iで北陸を駆け抜ける四泊五日の旅だ。
昨年、このクルマに乗り換えた時、圧倒的な性能を味わいたくて最初は峠道なんかも行って見た。スポーツモードに切り替えて、新緑の山道を走り抜けるのはムチャクチャ気持ちいい。下りのカーブでブレーキを踏むとエンジンからバブリング音が聞こえてくる。何か知らんが運転がうまくなったような錯覚に陥る。
この動力性能に付け加えて、素晴らしいのがハンドリング。ハンドルを切ると思ったように舵を切ってくれる、当たり前のことを言っているが、これが気持ちいい。ハンドルを切れば切っただけ、思いのままに操舵できる楽しさ。
こんな感じでスポーツドライブも得意なBMW M440iだけど、その真骨頂はフツーのワインディングにある。フツーの道をフツーに走る、それがものすごくジェントルで気持ちいい。圧倒的なパワーが持つ余裕と自由自在なハンドリングがそれを実現してくれる。
今回の旅行では、峠道のような場所ではなく、風光明媚なワインディング道路を優先した。海沿いの道、新緑に囲まれた山の中、そして見知らぬ土地の一般道、こういったところをサンルーフを全開にして走り抜ける。その土地の匂いを感じながらのドライブは格別だ。新しい何かに出会えた気持ちになる。
旅の初日、中央高速を松本で降り、そこから安房峠を経由して富山まで向かった。安房峠の旧道はもちろん冬季閉鎖中だから有料道路を通ればいいのだけど、そこに向かうまでの道が狭くてちょっと怖かった。
でも最近はYouTubeなんかで、色んな人がドライブ映像を上げているから事前に確認できる。ここから狭くなるんだね、ここのトンネルが怖いのか、そんな感じで把握できていたから安心感がある。初めてだと、この先どうなっちゃうんだろう、通り抜けられなかったらどうしようとか思っちゃうもの。便利なモノ。
この安房峠を抜けて、奥飛騨の道の駅から富山に抜けるワインディングが素晴らしかった。古い家々が立ち並ぶ川沿いの一本道なんだけど、6~70キロくらいで走り抜けることができる安全な道。
ブレーキを踏まないギリギリで曲がれるコーナー、その立ち上がりでアクセルを踏むとモリモリとエンジンの出力を感じながら前に進むことができる。なんてことない道なんだけど、こういうところを走るのが楽しい。
福井の東尋坊に向かう途中、「北潟湖」という湖畔を走る道路があった。ホントなんてことない道路なんだけど、この道を取り囲む景色が自分のココロを優雅にさせる。
日本海に面した海沿いの道では、圧巻の光景が広がり続ける。輝く海、岩々が立ち並ぶ中を突き進む気持ちよさは何物にも代えがたい。
観光地が目的ではなく、ドライブが目的の旅。これが僕のココロを満たしてくれる旅のスタイル。誰に気を使うでもなく、食事にこだわるでもなく、ひたすらドライブを優先するひとり旅。ホント贅沢だと思う。あー幸せ。
いつまでこんな旅ができるのかわからないけど、できるだけたくさん、そして色んな所に行きたい。そう思うだけでワクワクしてくるから単純だ、でもこれでいいの、オッサンはココロからそう思っている。