人生はロングドライブ

多幸感あふれる人生を求めて、気づき感じる日々を疾走中

中札内美術村でココロが洗われる


北海道ひとりドライブ旅行に出掛けてから、早いものでもう一ヶ月。季節は秋を通り越して、すっかり冬。ついこないだ駆け抜けたばかりの場所に雪が積もっていると聞き、驚くばかり。

 

ドライブが目的とはいいながら、訪れたい場所がいくつかあった。その一つが帯広にある中札内美術村。ここはキレイに整備された公園にステキな彫像が設置されている場所だとガイド本を読んで知っていた。

 

ガイド本で見た彫像の一つがすごく気になり、それを見たくて訪れた。着いてみると思っていた以上に広い庭園、その中に何のガイドもなく、ポツンポツンと彫像が設置されている。そのいずれもが庭園の景色とマッチしていて素晴らしい。

 

僕が見たかった男女が抱き合う彫像も、庭園の中程に設置されていて、周りの景色や雰囲気とマッチしていて素敵だった。あー来てよかった、心底そんなことを思える場所だった。



知らなかったのだが、この庭園にはいくつかの美術館が点在している。最初、受付によるとスタンプラリーやっているので、全部回ると記念品をもらえますよと教えてくれた。

 

では回ってみるかといくつかの美術館に立ち寄って見たのだが、そのどれもが素晴らしい。その中に素人の書いた自画像が数百点も飾られている場所があった。「二十歳の輪郭」とタイトルがつけられた展示会、そこにはこんな言葉が書かれていた。

 

『彫刻家の佐藤忠良さんは言っています。「顔は人が自ら咲かせたいろいろな花に似ている」と。はたちの若者が咲かせた花をじっくりご鑑賞ください。』

 

シンプルなテーマだけど、数百点にわたる二十歳の若者が書いた自画像。若者たちの希望が溢れかえっているような気がして、なんか圧倒されてしまった。エネルギーが充満している感じ。その展示室には僕しかいなかったせいもあるだろうが、むちゃくちゃ刺激を受けた。

 

この素敵な庭園美術館にはレストランも設置されていて、ちょうど開店時間だったので早めの昼食を取ることにした。カレーライスを食べたのだけど、これがむちゃくちゃ美味しかったんだよね。お世辞抜きで今まで食べてきたカレーの中で一番美味しいと思った。この場所の雰囲気がそうさせているのかもしれないけどね。



後から知ったのだけど、この美術館はお菓子で有名な「六花亭」が運営しているらしい。だからレストランの食事もさりげないけど、こだわり抜いている。

 

前回も触れたけど、お目当ての食事を目指したわけではないのに思いがけず美味しいものに出会えるとむちゃ嬉しい。もちろん外れることもあるだろうけど、そういう偶然の出会いを大切にした旅が、僕のしたい旅。

 

ちなみにスタンプラリーの景品は六花亭のクリアファイル。このファイルにこの美術館のガイドや冊子を入れて持ち帰ることにした。いいお土産ができたと嬉しい(もちろん自分のね)。

 

受付のおばちゃんが、「全部回ってくれたんだー、嬉しいわー」なんて気さくに言ってくれて自分も嬉しくなる。土曜日なのに全然混んでないし、ほんとココロが洗われる気がした。こういう地方の美術館、それも趣向を凝らした場所というのは貴重だよね。

 

こんな場所にこれからも訪れて見たいと思った。いつか家族を連れて行きたいな、そんな場所に出会えたのは、とてもラッキーだと思う。おすすめでーす。

はたちの若者の未来、エネルギーに圧倒された絵画展