
北海道ひとりドライブ旅、お天気はどうだったかというと、最初は大変だった。着いた次の日は、北海道で観測史上初めて線状降水帯が発生したとかで、ものすごい雨風(僕は雨男じゃないと思うんだけどなー)。その日は釧路に泊まっていたのだけど、一晩中、ホテルの窓に雨が打ちつけてなかなか眠れないくらいだった。
翌日、雨はあがったのだけど、昨日通ってきた街が停電になっていたり、高速道路が通行止めになっていたりとエライことになっていた。電車の線路も崩れてしまったらしく、しばらく釧路から札幌方面に向かう電車は運休とのこと。もう日本全国、安全な場所なんてないんだねー。
この日は、知床峠を通って斜里に向かう予定。知床峠に向かう道は、すでに雨も上がっており快適に海沿いの道を北上することができた。途中寄った野付半島は、右も左も海の一本道をドライブできる素晴らしい場所。お日様も出ていたし、晴れ渡った空の下のドライブは超格別。

お昼に食べた「のつけラーメン(海鮮ラーメン)」も美味しかったなー。この辺はしまエビが有名みたい。そのエビがラーメンにも入っていて、プリプリしていてとても美味しかった。

知床峠の入り口である羅臼に着くと、網走方面に暴風雨警報が発令されていることがラジオから聞こえてきた。なんだけど現地は雨も降ってないどころか、海の上に虹がかかっている。こりゃ知床峠はさぞや絶景がまっているに違いないと思ったのだが、これが甘かった。ほんと死ぬかと思うくらいの暴風雨に遭遇してしまった。
知床峠に入ると徐々に雨足が強まりだす。最初はお天気雨みたいな感じで、虹もかかっていて素晴らしい光景。いやー絶景、やっぱお天気雨って素敵だなーなんてお気楽に思っていたら徐々に雨風が強まりだす。山頂に着く頃には物凄い風、雨は右から左へ風といっしょに打ちつけてきて、あたり一面真っ白、何も見えない状況になってしまった。
普段のこの峠は超絶景の場所(のはず)。山に囲まれた峠道ではなく、見晴らしのいい峠道。なので強烈な雨風が左から右から直接吹き寄せるし、道端の低いガードレールの向こうには谷底が広がっているから怖いの何の。ほんと冗談じゃなく失神しそうなくらいの恐怖を感じた。このまま風に飛ばされてしまうのではとマジで思っちゃった。
助かったのが、前にクルマがいたこと。そのクルマのテールランプを見ながら、また、前にクルマがいるのだからと勇気づけられながら、なんとか走り切ることができた。途中には怖くて路肩に止まってしまっていた軽自動車もいた。気持ちは無茶苦茶分かったが、ここはできるだけ早く通り抜けた方がいい(そうしないとどうなるかわからない)と判断し、頑張って走り抜けた。
そのあとは一目散に斜里まで駆け抜けホテルに逃げ込んだんだけど、もうその日は、しばらくドキドキが止まらなかった。無事で済んだから、いやー大変だったですんだけど、自然は怖いよねと再認識。しっかり天気予報も確認せねばと思う。
でもね、ホテルの駐車場でM440iを見たら、なんかへっちゃらな感じで佇んでいるように見えた。お前何そんなビビってんの、俺を誰だと思ってんの、あのくらいの雨風なんて問題ないよ、そう言っているように見えた。
実際、四駆だし、あの暴風雨の中も安定して走り抜けてくれたのはM440iのおかげ。ワンボックスの軽自動車だったら、僕も路肩に停めて動けなくなっていたかもしれない。あーこのクルマにしてホントよかったなー、そんなことを感じながらビビりニヤつく知床の一日だったのでした。
