人生はロングドライブ

多幸感あふれる人生を求めて、気づき感じる日々を疾走中

初めての電気自動車(BMW i4)


先日、BMWの電気自動車「i4」を一日借りて、三浦半島をドライブしてきた。初めて乗る電気自動車、その感想を一言で言うと「ウルトラスムーズでノンストレス、ただし残充電を気にしなければ」だ。

 

現在の愛車、M440iは直列6気筒387馬力の純然たるガソリン車、一方で今回お借りした「i4 eDrive40 M Sport」は340馬力の電気自動車、同じ4シリーズがベースになっているから乗っている感じはまったく同じ、でも走りはまったく異なるという面白い二台。

 

まずi4はEVだから当たり前と言えば当たり前だがエンジンがない、だからエンジンをかけるという概念がない。いつものようにエンジン始動ボタンを押してもスイッチが入るだけ、なんの音もしない。

 

それは走り出しても同じ、むちゃくちゃ静か、お借りしたクルマがほぼ新車だったからか、ロードノイズもあまりしないし、当然ながらエンジン音がしないので、静かーに滑るように走る。そしてその走りはというと超ウルトラスムーズ。

 

走り出しから大きなトルクが出るからストレスなくスムーズに走り出す、電気自動車特有の回生エネルギーによる不自然なブレーキ反応も少ない(でも突然現れる時もある)。

 

聞いてはいたが、その加速感はこれまでのクルマとは別物だった。遊園地のゴーカートを早くした感じの乗り味。高速でアクセルを踏むといきなりスピードが出る、徐々にパワーが伸びるガソリン車とはまったく別物のフィーリング。

 

M440iの強力な加速感は何物にも変え難いけど、それとは別の乗り味。ほんとゴーカートっぽい、だから速さをあまり感じないけどいつの間にかすごいスピードが出ている。

 

一番イイなと思ったのが街中でのストップ&ゴー、合流への割り込みや急な進路変更が必要になった時。出だしから最大トルクが出るから、アクセルのタイムラグがない、俊敏に進路を変更したり飛び出すことができる。

 

なるほどねー、こうやってクルマって変わっていくんだねと思ったし、EVもありだと思った。でも気になるのがやっぱり充電残量。このクルマの航続距離は満充電で590キロとされている。80キロぐらい走って20%くらいしか減らなかったから、街中を走っていても400キロくらいは走るのだろう。

 

でも心配症の僕は、このクルマでドライブ旅行に出ようとは思わない。見ず知らずの街に出かけるときにガソリンスタンドでいつでも給油できないというストレスは、どんなにクルマが素晴らしくても敵わないと思う。

 

ウルトラスムーズで超快適、i4はそんな素晴らしいクルマだったけど、充電残量を気にしながら走るストレスがそれをご破算にしてしまう。やっぱりEVは二台持ちの二台目、街乗り専用車ではないかと思う。実際ディーラーの人もそう言っていた、だから二台目だとMINIなんかに流れてしまうらしい。

 

ディーラーにi4を返却し、M440iに乗り換えて家路に着く。実はこのとき、自分がどう感じるか興味があった。もしかしたら古臭いとか感じちゃうのかもしれなと心配した。でも、真っ先に感じたのはエンジン音の安心感だ。そしてその音色、音に合わせてスピードが上げ下げする操舵感がむちゃくちゃしっくりきた。

 

単に慣れの問題かもしれないけど、こっちの方がいい、そう思うことができた自分に安心した。どれだけ早く走れるか、そして快適に走れるか、単純にスペックだけ見ていくとEVが勝るのだろう。だからクルマを移動の手段と考えている人や、逆に究極の速さ(ポルシェのタイカンみたいな)を追求する人たちはきっとEVに流れていく。

 

だからEVも全然否定しないし、いろんな切り口でクルマがどんどん発展すればいいと思う。やっぱりクルマは趣味的なものであり続けて欲しい、だからいろんなイノベーションを取り込んでどんどん発展して僕らを驚かせ続けて欲しい。そんなことを感じた初めての電気自動車ドライブ。でもクルマってほんと楽しいねー。

湘南海岸は美しいよねー