ゴールデンウイーク、BMW M440iで走り抜ける自由気ままなひとり旅。観光が目的でも食事が目的でもない、ドライブが目的の四泊五日の旅。
信州の上田から嬬恋に抜ける峠道(というほどでもない快適なドライブウエイ)、山頂に雪を頂いた浅間山も見えてきたりして、とても楽しいドライブコースだった。
この日は土曜日でゴールデンウイーク後半戦の初日、交通量はそれなりだけど、渋滞するわけでもなく、それなりの車間を維持しながらの軽快ドライブ。
でもねー、こういう道って、どうしても速く走りたがり屋さんが出てくるんだよね。この日も途中から、最新のレンジローバーが近づいてきた。上越ナンバーだったから地元の人なんでしょう。
所々、数百メートルの登坂車線が現れる。前にクルマが連なってるから、みな普通車線を走っているんだけど、このレンジローバーさん、登坂車線から強引に抜いていく。
登坂車線ギリギリまで粘って、レンジローバーは2台前のポジションに躍り出る。でも前にはクルマが連なってるから、その後もみんなと同じスピード(流れ)で走行することになる。
こういうクルマを見るたびに何でそんなに急ぐ必要があるのかねー、と不思議に思う。こういう人にとってクルマは単なる移動手段なのか、もしくは誰よりも早く走りたいセッカチさんかどっちかなのだろう。レンジローバーという趣味車に乗っているところからしてお金持ちの後者かもしれない。
レンジローバーは、前を行くセレナの後ろにピッタリついている。休日の軽井沢方面に抜ける道だもの家族旅行なんでしょう。カーブ以外でもブレーキを踏んだり、走り慣れていないのが見て取れる。
でもレンジローバーさんは、そんなことおかまいなし。セレナの後ろにピッタリくっついてはセレナがブレーキを踏むたびに慌ただしくブレーキランプをつけている。しばらく登坂車線が無かったものだから、嬬恋までズーっとこの光景が続いた。何かものすごく滑稽なモノを見てしまった感じ。
この様にとにかく他人より早く走りたい人って一定数いる。高速道路なんかでもホントたくさんいて、ミニバンや軽自動車なんかが多い(と思うのは偏見だろう)。猛スピードで車間を詰めて来る軽自動車を見ると怖くないのかなーといつも思う。
この手のクルマにはなるべく近づかないようにしているし、後ろからやってきたら道を譲る。高速道路でも一般道でも、流れに乗って走るのがいいと思うから、たとえ前に遅いクルマがいてもピッタリくっついたりしない。
遅いクルマがいれば、高速道路であれば追い越し車線から抜けばいいし、一般道でもしばらく走っていれば前のクルマも気がついて、路肩にクルマを寄せて譲ってくれたりする。前が空けたら、そこからアクセルを踏み込めばいい。
クルマって乗ってる人の性格が物凄く出ると思う。とにかく前のクルマを抜きたい人は、速く走ることが運転のうまさだと思っている節がある。だから、前のクルマにピッタリついていることがカッコ悪いことだと気づいていない。要はまわりが見えていない人。日常生活でもいるでしょ、こういう人。
運転のうまい下手って、速い遅いでなくてこういうことなんだよね。日常においても同じこと。カッコよさをはき違えないようにしなきゃね、そのためにはまわりが良く見えていることが大事。これがセンスってやつね、肝に銘じていきたいものです。