ゴールデンウイーク、BMW M440iで走り抜ける自由気ままなひとり旅。観光が目的でも食事が目的でもない、ドライブが目的の四泊五日の旅。
約2年ぶりに金沢を訪れた。以前、来た時は能登半島を一周した。美しい棚田や黒瓦の立派な家が立ち並ぶ景観が印象的だった。その半年後に震災に見舞われて今も復興途上だと思う。以前訪れたところがどうなっているのかと思うとココロが痛む。
今回もう一度行って見たかったところがあった、その場所は「千里浜なぎさドライブウエイ」。ここは金沢から20キロくらいの場所にあるので、被害も大きくはなかっただろう。全国的にも有名な砂浜をクルマで走ることのできる場所。
夕方、現地に着くと多くのクルマで賑わっていた。県外ナンバーも多い。
さっそく波打ち際にクルマを止めて写真を撮りまくる。前から、真横から、後ろから、近づいたり、遠ざかったり。知らない人が見たら、どんだけ自分のクルマが好きなんだと思うだろうが仕方がない、ここはそんな場所なのだ。
知らず知らずに自分が笑っているのがわかる。そう、笑いが止まらないのだ。素晴らしい景色、その絶景の一部となった自分のクルマ、カッコいい、かっちょいいぜ、そんなことを呟きながら写真を撮りまくるアホなオッサン57歳。
でもオッサンかどうかは別にして、ここにいる人たちはみんな同じ状態。みんながみんな笑ってる、ここはそんな場所なんだ。みんな楽しそうにはしゃいでいる。老若男女問わず、笑うってこういうことかと実感する、本当に幸せ。
こんな素晴らしい場所って他にない。これだけみんなを幸せにしてくれる場所は、ここ千里浜か、他にあるとしたらディズニーランドぐらいではないだろうか。
ピッカピカのトヨタ86がやってきた、クルマを波打ち際に斜めに止めて写真を撮っている。ほー、そういう撮り方もあるのかと勉強になる。
クルマ好きだけではない、古いトヨタのコロナで到着した一家、子供が一目散に浜辺を走りだしていたが、何気に若いお父さんが一番興奮していた。
バイクもたくさん来ている。ドライブインが何軒かあるので、そこで思い思いに食事を楽しんでいる人も多いようだ。
波打ち際をゆっくりとクルマで走る。ここの砂は固くしまっているので、スタックすることも無い。ひと通り走るとUターンして引き返す。再び車を止めては写真を撮る、その繰り返しだ。
聞くところによると、この浜辺、年々砂浜の幅が狭まっているらしい。いつか走れなくなる日が来るのかもしれない。
いつまでもここにあって欲しい。勝手だけどそんなことを思う。だってここは誰もが幸せになれる場所、日本唯一の場所なのだもの。あーホント幸せ、笑いが止まらない。