テレビでよく見るグルメ番組、よくもまあ、これだけ色んなお店を探してくるよなと感心する。こだわりのお店、デカ盛りのお店、どのお店もこだわりを持って取り組んでいる。
繁盛しているお店に共通しているのは、お客様に喜んで欲しい、その喜んでいる姿を見て自分も喜びたいという姿勢。
だから必要以上に安価に提供したり、あれやこれやとサービス満点だったりする。商売的にはどうかと思うが、人に喜んでもらうことで達成感を得ているのだろうから、正しい生き方のように思う。自分にそれができるかというとできないけど。
こういう店にはだいたい常連さんがいて、この店の何が旨い、これを食べるべき、店のご主人はこういう人だ、とかなんとかウンチクを振るまっている。もちろん、お店はこのような常連さんに支えてもらっているから、お互いwinwinのコミュニティができているのだろう。
僕もよく行くお店はある。ランチで行くお店もあれば、よく行く飲み屋さんなどいろいろ。でも常連さんではないし、お店の人と必要以上に仲良くなりたくはない。適度な距離感を取りたいタイプだ。
食事が目的なのだから、お店の人と必要以上に会話をする必要なんてない。なんといっても面倒だ。今日はいい○○が入ってるよとか言われたら、それを断るのも面倒くさいじゃないか。その時に食べたいものを気楽に頼むのがいい。
店員さんに馴れ馴れしく声をかけられたり、常連さんぽく扱われたりすると、そのお店を敬遠するようになる。特段会話はないけど、ご飯を頼めばいつも頼む小サイズを何も言わず出してくれる、そんなお店が好きだ。
でもオッサンであれば、行きつけの飲み屋、行きつけのスナックなどがあって相応しい。以前、札幌に単身赴任したことがあるが、驚いたことにみんな行きつけのスナックを持っていた。男ならススキノに自分の行きつけを持たなきゃね、みたいな感じで紹介しあっていた。
確かに仕事帰り、スナックのママさんと他愛もない会話をする楽しさはわからんでもない。これも歳をとってわかったこと。若い頃は、お金を払ってお店の女の子に気を使いながら会話をする意味がまったく理解できなかった。いまでも店の若い子と会話をするのは苦手だ、というか面倒くさい。
それでも、ママさんと会話をするためにそのお店の行きつけになろうとは思わない。気を使うのは嫌だし、気を使われるのも嫌だ。ひとり家でまったりと、自分だけの時間を過ごしたい。だからこういう店は時々誰かに連れられて行く程度で十分。
なんともオッサンらしからぬ内気で平凡な毎日と思われるだろうが、人には向き不向きというものがある。世のオッサンがこうしているからと、自分もそうする必要なんてない。常連の店が無ければ一人前の大人でないなんてこともさらさらない。
常連さん扱いされて喜ぶ人もいれば、そうでない人もいる、それだけのこと。何ごとも自分に素直に生きたいもの。特にこれからはそういうスタンスが大事だと思うよね。ホント大事なことだと思います。