先日、妻の実家がある静岡に出かけた。東名高速の厚木を過ぎたあたりから富士山がドテチーンと姿を現し圧巻だった。こんなに富士山がよく見えるのも珍しい、そう思いながら富士山が現れるたびに歓声を上げる御一行。
お墓参りをした後は、せっかくだからと清水方面にドライブすることに。目的地は日本平ホテル、ここも富士山が素晴らしく絶景らしい。
それにしてもなぜ富士山はこんなに美しいのだろう。純粋に単純に美しいと思う。妻なんか子供の頃から見慣れているはずなのに富士山が現れると凄いスゴイと言っている。いつも見ていた時には気づかなかったことってあるよね、人生の縮図でもあります。
清水に向かってバイパスを西へ、進行方向の右手にはズーっと富士山が見えている。この辺はだだっ広い平野、あたり一面なにもない。富士川を渡り、桜エビで有名な由比を通り過ぎる。
清水日本平パークウエイという道を駆け上がると目的地の日本平ホテルがあった。フツーのホテル、と思いきやロビーに入るとそんな思いは吹き飛んだ。
正面のガラス越しに広がる富士山の絶景。ハーこんな光景ってあるのかね、そう思わせるような奇跡的なシーン。美しい素晴らしいと何回も言っている富士山だけど、こんな姿は見たことがない。
眼下に見下ろす富士の街並み、その中央に鎮座する富士山、右手には駿河湾が広がっている。まるでジオラマか何か、非日常的なモノを見せられているようだった。
ロビーの下の階にはラウンジがあり、そこでソファに座りながらお茶をすることができる。もちろんこの絶景を堪能しながらの幸せな時間。まわりにいるみんなも楽しそう。
アフタヌーンティーセットを頼む。逆光でうまく撮れていないが、まあこんな場所に来たらこういうものを食べてみたくなる。
これで富士山が噴火でもしたらすごい光景だろう、そんなことを言ったら不謹慎だと娘に怒られたがそう思うのだから仕方がない。そんな時が来たら、是非見てみたいと思った。
ホテルを出て、先ほど来た道を戻る、そこから見えた夕焼けに染まる富士山も素晴らしい。もう素晴らしい素晴らしいばかり言っているが、素晴らしいのだから仕方がない。そう思っていたら、行き交うクルマに走り屋系が多いことに気がついた。
そういえば山頂のドライブインらしきところでは、新旧のフェアレディZがずらりと並んでいたっけ。ここはそういう場所でもあるのだね。珍しいので写真を撮ろうと思ったらオーナーらしき人たち20人くらいが上から見ていたのでやめた。
自分のクルマを眺めるその気持ちはわかるけど、知らない人から見たら単に気持ち悪い人に見えるんだな。人の振り見て我が振り直せっていうけどこういうことかと勉強になった。
それにしても久しぶりに富士山三昧の一日だった。でも、さっきも言ったみたいに普段から見ている人たちからしたら当たり前の光景なんだろうな。そう考えると、自分のまわりにも見慣れてしまってるけど実は素晴らしいものがあるに違いない。
それは何なのかと考える。空や雲、それに太陽や月。また自然物だけでなく身近にいる人もそうかもしれない。いつもいるものと思ったら大間違い、そんな経験誰でもあるだろう。
やはりこの一分一秒は奇跡の時間なのだと思う、一ミリたりとも無駄にできない。そんな奇跡の瞬間を大切に感じながら生きていく。色んなことを感じとれる自分でいたいし続けたい、そんなことに気づかせてくれた休日だった。
来年もいい年でありますように。